東洋タイムス

電車の乗車マナーについて気になったこと

2019/06/18

年齢のせいか、電車でのマナーについて気になることばかりで、時々自分がおかしいのかと不安に思います。最近特に気になるのが乗車マナーで、実際に体験または目撃した例です。

 

まもなく目的地に到着するので、降りる準備のため扉の前で開くのを待っておりました。電車が完全に停車して「プシュー」という音とともに扉が開きました。すると、ホームにいた中年の女性が私に体当たりして、降りる人を待たずに乗車してきたのです。「どいて、どいて。邪魔よ!」と叫んでいたので周りの人もビックリしていると、その中をかき分け、かき分けて空いている座席にまっしぐら。何も言うことができませんでした…

 

別の日、座席が埋まる程度の車両に乗り、優先席の前の手すりに立っていると、松葉杖をついた青年の男性が乗ってきました。私は思わず目の前に座って寝ている若い女性の肩をたたき、「お譲りしては?」と尋ねると女性は私とその男性を一度見て、何も言わずに再び寝てしまいました。

呆気に取られていると、その隣に座っていた初老の女性が「どうぞこちらに座ってください。」と立ち上がりましたが、その男性も気まずい感じで「大丈夫です。立っていますから。」と丁重にお断りしていました。その場の雰囲気がちょっと悪くなってしまったのは、私のせい?

 

またある日、同じような状況がありました。一人の初老の男性が乗ってきた時のことです。優先席に座っていた女子高校生がその男性に気づき、とっさに立ってその男性に「どうぞお掛けください。」と声をかけました。感心な高校生だなあ、と思っていると男性はお礼どころか「失礼な!まだそんな歳ではない!」とその場から離れてしまいました。女子高校生も立ってしまい、しばらく座席は空いたままでした。座りにくいですよね。

 

電車のマナーって難しいですよね。いろいろな人のいろいろな考え方があり、都会ならではの人間模様があります。何が正しいのか時々わからなくなっていく自分。もどかしさと切なさを感じる今日この頃です。

 

 

(2016年夏発行 社外報『和』第3号より)