東洋タイムス

電車の乗り換えのご案内

2019/07/04

こんにちは。社長の村上です。毎回、私の拙いコラムをお読みいただきありがとうございます。毎回毎回思わぬ出来事やハプニングなどをご紹介し、お読みいただいた方からも「よくそんなにも沢山のハプニングがありますねぇ!」と驚かれます。きっと私がチョット?いや、大分お節介のせいかもしれません。先日も、電車でやってしまいました。

 

たまに電車で通勤するのですが、その日の朝も電車やホームは沢山の人で慌ただしい状態でした。私の乗る電車は総武線の各駅停車で千葉方面から東京の都心につながっている関東では主要な通勤電車です。いつも満員で車内の奥まで入ってしまうと降りられなくなってしまうため、できるだけドア付近に乗っていました。

 

すると、ちょっと大きめのスーツケースを持った二人のビジネスマンが電車に乗ってきました。見たところ、地方から来た感じの二人でした。乗り込むか否や、私に「この電車は、東京駅に行きますよね?東京行きですよね?」と尋ねてきました。確かに東京方面には行きますが、各駅停車ですと乗り換えがあるので、この電車に乗るよりは真向かいの違うホーム(線路を挟んで別のホーム)から発車する総武快速線に乗るほうが断然早く、乗り換えなしなので、二人に「向こうのホームに停まっている電車のほうが直通ですよ」とジェスチャーを加えて教えました。二人は私に礼を言って電車を降りていきました。その直後に、私の乗っていた電車はドアが閉まり、ゆっくりと走り出しました。

 

ちょっとは役に立てたかな?と安堵し、優越感に浸っていましたが、ふと先ほどの二人を見た瞬間、思わず「違う!!」と声を出してしまいました。なんと、向こうのホームではなく、同じホームの向かいに来た電車に乗ってしまったではないですか!その電車は東京方面には行かず、全く反対の千葉方面に向かう電車です。私は声を掛けることもできず、無情にも電車はスピードを上げていきました。

 

あの二人はどこまで行ってしまったのでしょうか?
ちゃんと間に合ったのでしょうか?
私がちゃんと説明できなかったばっかりに、二人に大変な試練を与えてしまいました。

 

「お二人さん、(私を嫌いになっても)東京を嫌いにならないでね~」

 

(2017年夏発行 社外報『和』第5号より)